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ユーザーレポート

東京都文京区 文秀歯科医院 渡邊文秀先生--(第1報)


口腔内写真を撮影する際、従来は一眼レフに接写レンズ、リングフラッシュ等を装着し撮影していた。普通はコンパクトカメラで撮影しようなどとは思わないはずである。
しかし、デジタルカメラとなると多少状況が変わってくる。高性能の一眼デジタルカメラで本格的に撮影したいのが本音だろうが、銀塩カメラでは決して真似のできない即時性をメインとした使い方ならば、いま流行りのコンパクトタイプのデジタルカメラでも十分に用が足りる。
しかし問題はその設定にある。これはよほどのカメラ好きでもない限り苦痛であろう。明日にでもデジタルカメラで口腔内を撮影したければソニックテクノ社製のセット商品の購入がよい。同社には自分のデジタルカメラを改造依頼し、アドバイスも受けられる新商品もでてきている。

東京都文京区 文秀歯科医院 渡邊文秀先生-- (第2報)

デジタル画像を取り上げる際、いかにきれいな紙面上のプリントであってもそれはあまり意味をなさないと思う、なぜなら本来がデーターであり、始めにディスプレーで確認され処理されているものの単なる一表現にすぎないからであるまして紙面にする場合は必ず処理が加わっているはずである重要なのはそのデーターがご自身の環境でどのように見えるか、扱えるかではないだろうか。

そこで実際に臨床で使用した1データーを例に示してみる、この画像は患者説明時にテレビディスプレー上で7番アマルガムの亀裂を本人に確認していただき、スムーズに治療の了解を得られた時のものである。

ソニックテクノ社製DCF3−SP(フジファインピックス6900Z)で撮影したものを同ファインピックス4900Zのリサイズ機能で277KBから70KBまで容量ダウンしてメール添付用としたものである、データーの加工にコンピューター等は一切使用していない。

元データーを確認なさりたい方は以下の画像文字をクリックしていただきたい。臨床の場での説明用として有効かどうかはご自身の判断でかまわないと考えている。(画像277KB)

東京都文京区 文秀歯科医院 渡邊文秀先生-- (第3報)

マウント不要のデジタルカメラ
近年町中でカメラを構えている人を見ると、軒並み遠視のように顔から遠くに構えてシャッターを切っている、そして被写体が子供であった場合は殆ど例外なくカメラに駆け寄り「見せてー」と叫ぶ、その背面のモニターには構図をきめた画像そのままが写っている・・・当然である、使用しているカメラとはデジタルカメラだからである。しかも光学式のファインダーではなく背面の液晶モニターを見ながら構図を決めれば写し込む範囲はほとんど誤差がない、この光学式ファインダーと実際に写し込まれる構図の誤差は「パララックス(視差)」

コニカホームページ
http://www.konica.co.jp/entertainment/how_to/nar/nar_03.html
ご参照下さい

と呼ばれ、フィルム式の普及版二眼カメラでは構図の取り方で結構問題が多かった。当然の事ながらその問題点を回避するための最善の方法は、いわゆる一眼レフ方式にしてファインダーから見えている映像をそのままフィルム面に導くことである。 しかしただでさえ高価な光学系のレンズ群に二通りの光の通路を確保し、なおかつそれらの比率を誤差無く一致させるということは大変な作業であり、当然高価となり、結果、一眼レフカメラはあたかも高級カメラと思われるにいたっている。
しかしことデジタルカメラにいたっては、今までの光学式カメラでは不可能、もしくは大変困難といわれていた事がなんの苦もなく解決してしまうことが多い、それは見かけこそカメラであるがその基本構造が大きく異なることに起因している。

デジタルカメラも被写体の映像を光学系のレンズで取込む点は同じであるが、実際に撮像素子(カタログにCCDとかCMOSとか記載されているもの)に導かれている映像そのものを背面のモニターで撮影前に確認できるのである、これはフィルム式のカメラでいえば今から写す映像を実際にフィルムにあてて観察しているようなものである、昔使われていた写真屋さんのカメラのように裏側のガラススクリーンに写った映像を確認してからカセットに入ったフィルムを装着するようなカメラならいざ知らず今のパトローネ入りのフィルムでは到底不可能なことであるがデジタルカメラでは苦もなく行えるのである。

では一眼レフのファインダーから見ている画像は、そのまま同じ構図でフィルムに写し込まれるのかといえば必ずしもそういうわけではない、このあたりから徐々に話が複雑になっていく。
視野率という言葉をお聞きになった方も多いと思う。


オリンパスホームページ
http://www.olympus.co.jp/CS/DI/QandA/Camera/c5050z/J/DI002844J.html ご参照下さい


近年のデジタルカメラのカタログには、前のフィルム式一眼レフの高級機カタログにしか詳しく記載されていなかった「ファインダー視野率」が記載されているものが多い、またデジタルカメラ特有の液晶モニターの視野率も記載されているものが増えている。もちろんこれらはファインダーもしくは液晶モニターで確認している構図が、実際に写し込まれる範囲と異なることを問題とするような場合・・・すなわちプロのレベルでは重大問題として扱われるが、一般アマチュアではさして問題と言えるようなことではなかったのである。ではなぜこんな話が出てきたのだろうか、デジタルカメラ自身の高性能化もあるだろうが、ただの確認用モニターではなく近年の購入者が写り込む構図にもうるさくなってきていることは十分に考えられる。
一眼レフ方式の光学ファインダーの視野率を見ると各社プロ用と謳っているフラッグシップモデルではほぼ100%のレベルを達成している、これはもちろんプロレベルの仕事ではファインダー内での構図がその作品の合否を決定する場合もあるからである。


アマチュア向けの光学ファインダーの視野率はせいぜい90〜97%ぐらいであり、縦横の比率や左右の率が異なっているものも多い、写真はイメージとして極端に表現しているが概念としてはこのような感じである。



また100%と思っている液晶モニターの視野率も普及版のものでは100%を切っているものもある、すなわち厳密な構図など望めないものなのだが撮影したいと思った範囲がとりあえず入っていることの確認にはこれでも十分だからである。

私が医局で口腔内のカラースライドを撮っていたころ、上記の理由から当時100%のファインダー視野率を誇る口腔内カメラといえばニコンのメディカルニッコールレンズに最上級「F」シリーズのボディ、すなわちF3やF5の組み合わせが最も良いといわれていた、ある日新発売のニコンF3を購入した後輩が早速撮影していた、当然撮影時の構図は視野率100%のファインダーを信頼し撮りたい範囲ぎりぎりをねらいシャッターを切っていた、ところが・・・である、実際スライドプロジェクターで投影されると左右の画像が切れているものばかりであった。
撮影を失敗したと思った後輩は何度も撮り直したが結果は同じであった、そのスライドのマウントをはずしてみたところ撮影範囲はきっちりと写し込まれていたのである。


スライドを常用されている先生方であれば当然ご存じのことと思うが視野率100%はその通り正しかった、しかしスライドを挟み込む「スライドマウント」は実際のフィルム撮影範囲より狭い開口部をもっている、さらにスライドマウントは表と裏があり光源側よりスクリーン側の方が若干狭くなっているものが多い、この方が投影された場合枠がシャープに映るようである、ということで以下のことが言える。
視野率100%のファインダーで自分のほしい撮影範囲ぎりぎりまでを撮影するとフィルムには写り込むがスライドマウントに入れると端が切れてしまう。


視野率100%以下のカメラを使用する場合、その不足分がスライドマウントで切られてしまう部分を補い、結果としてマウント上ではほぼ問題ない構図となっている。


一眼レフでスライドフィルムの撮影ならこの点を注意すれば大きな問題はなさそうである。
ところが「マウントがいらないので撮影範囲がそのままモニターできる」というデジタルカメラの利点がここで欠点となってくる、つまりぎりぎりまで撮影すればぎりぎりまで撮影されるのである、そして視野率100%の液晶モニターであれば撮影範囲が全て見えてしまう。
ソニックテクノ社はスライドカメラの写り込み範囲と同等とするため各カメラとレンズの実測を行い独自の倍率目盛りを装備している、その目盛りを使用することでスライドフィルムとほとんど同等の構図を得られる、しかしこの写り込み範囲はマウントをはずした状態のスライドフィルムと同等に設定されており(下イメージ図の外枠)実際に臨床でスライドプロジェクターの投影に使用されるマウント上の構図(下イメージ図の内枠)とは異なるものであった。

その誤差は左右でほぼ1mm相当、となれば臨床上では実測とは異なるが「スライドマウント上での範囲と整合させる」方が今までスライドマウントで記録されてきた先生方には違和感が少ないといえそうである。ちなみに視野率100%の機種は各社のフラッグシップモデルの場合がほとんどである、ニコンではF3、F5、キヤノンではEOS−1V、ミノルタではα9がこれに該当する。
そこで今回、メディカルニッコールレンズのように独自の倍率設定部分でクリックストップするリングが開発された、その設定は上記のスライドマウント上と類似のものになっておりスライドフィルム上と類似ではない点にご注意願いたい。これにより従来一部の機種でおきていた、下に向けた撮影時にレンズの重みで倍率が変わってしまうようなエラーも防げる、何より決まった倍率での撮影が大変に行いやすくなる、臨床で頻繁に同倍率の撮影をこなしたい先生方には朗報である。

再確認願いたいのはメディカルニッコールレンズなど倍率が規定できる撮影でなおかつスライドフィルムをマウントして管理されている先生方は、今までのソニックテクノ社の倍率目盛りで同倍率にて撮影するとマウント上の構図と、デジタルカメラ上の構図に差が出てしまうということである、実際は上記で述べてきたようにフィルム上に写り込んでいる構図とはほとんど一致しているのであるが臨床上ではマウントなしでスライドフィルムを取り扱うことは考えがたい。すなわちマウントで切られてしまう分デジタルカメラでの構図の方がわずかに広範囲が写り込んでいるようにモニター上で見えてしまう分を補正したものである。

また、ファインダーからの目視にて構図を決定されている先生方は、現時点でのデジタルカメラ一眼レフではほとんどが視野率95%台であることを考えると同程度の視野率の銀塩カメラと同じ構図で撮影すれば視野率分は同じだけ広範囲に写り、さらにスライドマウントで切られない構図となるので思ったより広く写ると感じられるかもしれない、このような場合にも何度か試写しておきクリックの位置を参考にすればファインダーから目を離さずともスライドマウント分の誤差を考えずに構図を決定できる。いずれにせよデジタルカメラは試写と確認が大変簡単なのだからご自身が使いやすい方法を模索してから実用にしていただきたい。

今回の改良は今までのスライドフィルムとの見え方の違いを補正するための改良であるのだが、今後ファインダー視野率100%(現時点ではキヤノンEOS−1Ds)やフィルムと同面積の撮像素子を備えたデジタル一眼レフカメラが登場してくるだろう、当然今までの経緯を見る限りプロ仕様のフラッグシップになることは間違いない、だとすればこの撮像素子の面積はスライドフィルム上の実測フルサイズと同等(36mm相当)のエリアになるはずである、なぜならプロはスライドフィルム上での構図を検討できなければ視野率100%の意味がないからである。今回の改良を応用すればこのような場合でも今までのスライドマウント上の構図との連携を保つことができ、同じ流れで症例を追いたい先生方には有意義である。

しかし現在のテレビがハイビジョンサイズのワイド画面が当たり前となってきているように今後のデジタルカメラでは始めからマウントの概念がないのであるからスライドフィルム同等の画角が中心になるかもしれない、それこそ今までのソニックテクノ社の設定そのものである。
デジタルカメラからスタートした先生方やスライドマウントとの構図の連続性にこだわらない方はむしろソニックテクノ社の初期の設定でおこなう方がよいかもしれない、もちろんそれは先生方の考えで決まるのだが当然同社はその双方に対応した設定が選べるわけである。

スライドフィルムに類似のもの[×1DIGITAL]
スライドマウントに類似のもの[×1MOUNT]
との表示で紹介されているので検討の際にはご注意願いたい。
最後に、筆者の知識不足で少々難解な説明となってしまったことをお詫びする。


クリックストップ倍率目盛
ソニックテクノの“フォローアップ情報”をご覧ください

東京都文京区 文秀歯科医院 渡邊文秀先生-- (第4報)

フラッシュチャージランプの改善

ソニックテクノ社の特徴の一つに独自の設定のリングフラッシュを提供している点が上げられる、見かけは市販のものと近似しているが細かな発光量の調整など歯科用に便利な改良が施されている。

ところが今までの機種には若干の問題点があった、その改善のため内部の回路に改良を施し、今後新たに出荷する機種には改良版の回路が搭載されるようだ、また今までの機種でもいくらかの有償でグレードアップをするようである。

その問題点とは以下のものである、
新品のアルカリ乾電池を使用し絞り値をあわせておくと(図1)、10数回撮影後の使用状況では若干暗く写ってしまう(図2)。

チャージランプが点灯してすぐは十分なチャージ量ではないので、その時点で撮影してしまうとかなり暗く写ってしまう(図3)。


図1 図2 図3

この理由についてはソニックテクノ社のホームページに詳しい解説があるので参考願いたいが、要するに新品のアルカリ乾電池は1.5V×4本で6V、今でこそ安売りされているが、発売当初はフラッシュなどに最適の大変に高性能な電池として登場していた、現在の製品はさらに高性能化されていることは間違いない、チャージランプが点灯してから何十秒も放置すればフラッシュ回路の蓄電装置であるコンデンサーはまさにフル充電状態となりその時に設定されているレンジ(発光量を規定している範囲内)での最大発光量で発光してしまう、明るくて大変結構と思われるだろうが幸せと同じで長くは続かないものである。

アルカリ乾電池はその放電特性から、初期のパワーこそあるが、右肩下がりで徐々に出力が減っていく、特に初期の下がり方は急激で1.5Vからはあっとゆうまに1.3Vぐらいまで電圧が下がってしまう(図4)、そのため新品初期に絞り値をあわせておくと実際一番長く使用する範囲内での電圧では若干暗めになってしまうのである、逆に言えば新品アルカリ乾電池の初期パワーはそれほど強力であるともいえる。

図4

少し話を変えて、充電型のNi−MH(ニッケル水素電池)を使用した場合を考えてみる、最近のSONYのCMを見ると乾電池で使い捨てにするよりは充電池を使用してリサイクルする方が環境に優しいなどと唱えている、アルカリ乾電池のように最大の発光状態が少ししか持続しないようなら確かに充電池の方が良さそうである、実際Ni−MH充電池の放電特性から(図4)、アルカリ乾電池のような右肩下がりではなく初期の急激な落ち込みもほとんどなく一定電圧を保ったまま放電し80%近くまで放電したところで突然電圧が下がるため同じチャージ量を得るためには好都合の電源といえる。

しかし充電池にはそれなりの問題点もある、最大の問題点はその電圧にある。

Ni−MH充電池は公称電圧1.2V、4本でも4.8V、アルカリ乾電池と比較するとまるまるNi−MH充電池1本分電圧が低いのである、満充電初期値は1.4Vに迫るとはいえ到底高性能アルカリ乾電池には及ばない、これは300Vを超えるフラッシュ内のコンデンサー電圧でも30V近い差となって効いてくる、このため新品アルカリ乾電池よりフル充電されたNi−MH充電池を使用した方が暗めに写るのである、しかしその放電特性から急激な電圧の落ち込みもなく同じ状態を長く保てるので一度絞りを設定してしまえば実際臨床で使用している場合は発光量の違いを意識せずに撮影しやすくエコロジーの点からも地球にやさしくお勧めである。

そこでこの点を改善するためまず第一の改良が行われた、すなわち電圧制御回路を組み込みフラッシュのフル充電の上限値を80%レベルでカットすることである、これにより新品アルカリ乾電池などの強力なチャージ能力を持つ電源状態でも上限がカットされ、いつも同じ明るさが確保できるようになった。

次の問題点のチャージランプとコンデンサーの充電状態であるが、簡単にいえばチャージランプが点灯してから何秒か放置しておけばほとんど問題ない程度までチャージされ、ほぼ同じ明るさで発光するはずである、充電の上限は上記の改良で問題が無くなったのでそのまま放置してから撮影してくださいといいたいのだが、臨床の場では次のショットを撮るときにチャージランプが点灯してから何秒などとは考えていないものである、ましてアルカリ乾電池のようにダラダラと右肩下がりの放電特性を持つ電源は古くなっても使えることは使えるのであるが、チャージランプが点灯してからかなり放置しないと十分なチャージ量に達しないこともある、そんなに待ってはいられないのが普通の臨床家である。

そこで一部の市販フラッシュでも取り入れられている方法だが、80%レベルのチャージ状態に達すると電圧上昇をカットするだけではなく、チャージランプが「点滅」することで撮影タイミングを知らせるように改良された、つまり新しかろうと古かろうとアルカリだろうとNi−MHだろうとNi−Cd(ニッケルカドニュウム充電池)だろうと、点滅するまで待てばほとんどOKということである、実際撮影してみると電池が何であろうとチャージランプが点灯してすぐに撮影したものは大変に暗い画像となってしまう、対してそれぞれの電源状態によって待ち時間は大幅に変わるものの、点滅するまで待てばほとんど違いのない画像が得られた、日常臨床では充電状態で放置してしまうことも多々あり、電池の容量がかなり減っている時にもいちいち取り替えている時間さえ無いこともある、チャージランプ「点灯」から「点滅」までの時間が何十秒にもなってきたら当然電池の交換時期であるが点滅状態にまでなっていればとりあえずそのワンショットは撮影可能である、あれこれ電池を悩まなくてすむことから大変有意義な改良と思う。

一般のフラッシュではこの問題がないのかといえば実際は起きている、しかし今回と同じような改良型回路で電圧の安定化をはかるものも多くなってきているし、何より一般のカメラでのフラッシュ撮影は現在ほとんどオート撮影が主流である、当然オート撮影は測光機能を持ち多少の光量の増減には自動対応してしまうので表面化しないのだろう、ではTTLなどの測光機能を持つ口腔内カメラの方が、今回のようなフラッシュ光量での絞り値変更の面倒がない分良いと思われるかもしれないが、個人的には歯科の環境では反射率の異なる場面が多くあり絞り値固定の方が気楽に撮れると思っている、結婚式など黒ずくめの服の中でオート撮影をしたら女性が白く飛び気味になった覚えは無いだろうか、これなどはオートでの対応が難しい好例である、歯科のような特殊な環境で倍率や被写体の反射率も大きく異なる場合はTTLも完全対応は難しいと思う、今回の改良でほとんど絞り値変更の必要が無くなったことでさらに面倒が無くなったわけである。

またデジタルカメラにおいてはその許容度(ラチチュード)が銀塩と比較して狭くこの傾向はさらに顕著に出やすい、ラチチュードについては放射線のレントゲンフィルムのところで出てくるのでなじみのある言葉かもしれないがオーディオなどを趣味にされていた方にはダイナミックレンジと考えればわかりやすいだろう、要するに明るいところと暗いところの差が極端であり白く飛ぶか黒くつぶれてしまうということである。


この点についてはコニカのホームページ
ttp://www.konica.co.jp内のエンターテイメントの項目デジタル写真編
ttp://www.konica.co.jp/entertainment/dihow/came/came_000.html


にわかりやすくまとめられているので是非一度訪れてみることをお勧めする。

なお現在(2003年3月)市販されている単3型Ni−MH充電池の最大容量は2100の表示があるもの(min.2000mAhとも記載されている)である、新たに購入される方はご参考まで、また充電器も2100タイプ専用のもの(1600型1700型も充電可能)が必要となるのでセットでの購入をお勧めする。

単3型に限らずNi−MH充電池を使い切らずに再充電を繰り返すと、「メモリー効果」と呼ばれる性能の劣化が起きてしまう、特にデジタルカメラにNi−MH充電池を使用していた場合は、電池を使い切る前にカメラの回路が正常に動作できなくなる電圧のわずかな低下を検出して回路を遮断してしまうので、そのまま充電を繰り返すとメモリー効果を起こしやすい。

「使い切ったはずなのにすぐに充電が終わってしまった」
「充電したばかりなのにフラッシュチャージランプがなかなかつかない」

このような現象はまずメモリー効果を疑った方がいい、一度十分に放電させてから再充電すると回復することもある、そのためにもSONY製の新充電器は充電池をリフレッシュさせる放電機能付きで旧SONY製と実売差額が700円足らず、他社と比較しても差額1000円ほどであるのでお得かもしれない。

これを2〜3回繰り返しても全く回復しない場合は充電池の寿命と考えて廃棄し、取り替えをお勧めする、なおNi−MH充電池はリサイクル可能な資源である。


図5 リフレッシュ充電器写真

付録:

現在上記以外にも特殊な電池が販売されているがそれぞれの特性を簡単に追記しておく、これらの使用をすすめるわけではなく購入時に迷ったときの参考になれば幸である。

ニッケル乾電池

パナソニック(ニッケルマンガン電池)や東芝(商品名:ギガエナジー)から「デジカメ専用」と銘打って販売されている、公称電圧1.5Vの使い切り高性能電池、高負荷になるほど性能を発揮するので確かにデジタルカメラ向きではあるがそれ以外ではさほど差がないどころか低負荷などの条件によってはアルカリ以下になることもあるという、にもかかわらずアルカリと倍もしくはそれ以上の価格差がある、そのためメーカーはデジカメ専用と強調し他の使用法を認めない、フラッシュにも不向きとはいえないが価格ほどの価値があるかは疑問である。

単三型リチウム電池

公称電圧1.5V、市販されているものではフジフィルム社のものしか見かけない、使い切りの電池でありながら一本あたり300円を越える高価格であるが非常に高性能でありしかも軽く極低温にも強いなどアウトドアのプロには最適の電源だが価格とエコロジーを考えると診療室で使用する必要性は感じない。